漫才『ごましお』

ごましお
なあペンタ、今日の晩ごはん、ごましおがかかったお赤飯だってさ。楽しみだね!
やったあ!ごまがいっぱいのお塩!ごま味のお塩?塩味のごま?どっちだろ!
いや、ごまと塩が混ざってるんだよ。だから、ごまの風味と塩味の両方だよ。
えっ混ぜてるだけ?じゃあ、ぼくが砂場で砂と石を混ぜてるのと同じ感じ!?
うーん、まあ理屈はそうだけど、食べ物と一緒にしないでくれるかな!
そっか!じゃあ、ごまは何味?塩は何味?一粒ずつ味見しなきゃ!
いやいや、そんな細かく分けなくていいから!一緒に食べるから美味しいんだって。
ちなみに、ごまって栄養があるんだぞ。セサミンとか有名だよな。
セサミン!?なんか強そうな名前だね!必殺技とか出せるのかな!?エイッ!
出せないよ!体の中で良い働きをする成分だって。ヒーローじゃないから。
じゃあ、なんでお祝いの時にお赤飯にごましおをかけるの?めでたい味なの?
昔は塩が貴重だったり、ごまに厄除けの意味もあったらしいよ。お祝いにぴったりなんだ。
厄除け!?じゃあ、苦手なピーマンが出てきても、ごましおかけたら大丈夫かな!?
そういう効果はないと思うよ!好き嫌いをなくす魔法じゃないんだから。
ふーん。兄ちゃんの説明って、たまに難しいんだよね。もっと簡単にしてよ。
まあ、美味しかったら何でもいいんだけどさ。兄ちゃん、真面目すぎー。
大事なことだからね。じゃあ、ペンタはごましお、どれくらいかける?
ぼくはね、ごはんが見えなくなるくらい、真っ黒になるまでかける!芸術だよ!
ダメダメ!かけすぎはしょっぱいし体に良くないよ!ほどほどが一番!
まったく、食べる前からそんなこと言って!美味しくいただくのが基本でしょ!