漫才『ドップラー効果』

ドップラー効果
ペンタ、今日は音の不思議な現象について話そうか。
わーい!音の不思議?なになに、兄ちゃん!
「ドップラー効果」っていうんだけど、知ってるかい?
どっぷらーこうか?なんか、お風呂にどっぷり浸かるのと関係ある?
全然ないよ!音を出しているものが動くと、聞こえる音の高さが変わる現象のことだよ。
あ!救急車だ!ピーポーピーポーって、近づくと音が高くなって、遠ざかると低くなるやつでしょ!
そうそう!よく知ってるじゃないか。救急車が近づくと音の波がギュッと縮まって、遠ざかると伸びるからなんだ。
へえー!じゃあ、ぼくが兄ちゃんに向かって走りながら歌ったら、アイドルの歌みたいに聞こえる?
うーん、ペンタの走る速さじゃ、たぶん変化は分からないと思うけど…。
えー!そうなの?残念!じゃあ、逆に兄ちゃんがぼくから猛スピードで逃げながら喋ったら、声が低くなる?やってみて!
なんでオレが逃げなきゃいけないんだよ!それに、そんなことで声は変わらないって。
ちぇー。ドップラー効果って、乗り物専用なんだね。
いや、音だけじゃなくて光でも起こるんだよ。遠くの星の光が赤っぽく見えるのも、ドップラー効果が関係してるんだ。宇宙が広がってる証拠でもあるんだよ。
ひ、光も!?星の色まで変わるの!?じゃあ、夜空の星は全部ドップラー効果で赤くなっちゃうの?
全部じゃないし、肉眼じゃほとんど分からないレベルだよ。すごく遠い星の話なんだ。
えっ、そうなの!?ぼく、ずっとドクターがエプロンつけてる姿を想像してたよ…ドクターエプロン効果…我ながら呆れるね。
どこからドクターとエプロンが出てきたんだ!?ドップラーだよ!人の名前だって!
へへへ、そうなんだ!ドップラーさん、面白い効果を発見したんだね!
まあ、ちゃんと興味持ってくれたならいいか。
ペンタの勘違いは、毎回オレを疲れさせる効果があるよ!