漫才『フードコート』

フードコート
わーい!フードコートだ!兄ちゃん、今日は何でも食べていいんでしょ!?
まあ、予算の範囲内ならな。はしゃぎすぎると転ぶぞ、ペンタ。
見て兄ちゃん!あのピカピカ光る円盤!あれが僕たちの席を温めてくれるんだ!
あれは呼び出しベルだよ。料理ができたら光って知らせてくれるんだ。席は温まらない。
じゃあ、ラーメン屋さんで「いつもの!」って頼んでみようかな!常連さんみたいでしょ!
初めて来たお店で「いつもの」って言っても、お店の人が困るだけだって。
兄ちゃん、フードコートって「フード」が「コート」を着てるってこと?おしゃれさん?
違うよ!「フード」は食べ物、「コート」は中庭とか広場って意味。食べ物の広場だよ。
ちなみに日本初のフードコートは1973年にダイエーにあったらしいぞ。結構歴史があるんだ。
へぇ!じゃあ、そこで売ってたコートもダイエーのマーク入りだったのかな?かっこいい!
だから服のコートじゃないってば!場所の話だよ。何回言わせるんだ。
よし!ぼく、あのクレープにする!いちごがいっぱいのやつがいいな!絶対おいしい!
お、いいじゃないか。じゃあオレはあっちのうどんにしようかな。
えーん!兄ちゃん、ぼくの食べたかったいちごクレープ、売り切れだって…悲しいよぉ…
そうか、残念だったな。でも、ほら、チョコバナナクレープも美味しそうだぞ?
ほんとだ!じゃあチョコバナナにする!バナナで元気もりもりだー!うっきー!
立ち直りは早いな…。あとペンギンなのにサルのまねはしなくていいから。
注文してくる!「チョコバナナクレープ、バナナマシマシで!皮もつけて!」
皮は食べないだろ普通!それにクレープにマシマシってあるのか!?
もう、ちゃんと注文できるか心配だよ。オレも一緒に行ってやるから。