漫才『リン(P)』

リン(P)
兄ちゃん兄ちゃん!今日はね、ぼくのとっておきの元素の話だよ!
ほう、ペンタのとっておき?なんだい、それは。
じゃーん!元素記号P!ピーナッツのP!おいしい!
ピーナッツじゃないよ、リンだよ、リン。原子番号15番の元素だ。
えっ!ピーナッツじゃないの!?じゃあ、パンツのPかな?毎日履くもんね!
それも違うなあ。リンは僕たちの体、特に骨や歯を作るのにすごく大事なんだよ。
へえー!骨!じゃあ、リンを食べたらレントゲンみたいに骨が透けて見える!?
見えないよ!でもね、リンの一種には暗い所でぼんやり光るものもあるんだ。黄リンっていうんだけどね。
すごい!じゃあ、それ食べたらぼく、夜でも光るスターペンギンになれるじゃん!
だめだめ!黄リンは毒があるから絶対に食べちゃいけないんだ!危ないからね!
えーっ、光るのに毒があるなんて…なんだか期待はずれだよ兄ちゃん…。がっかりだなあ…。
まあね。でも安全な赤リンっていうのもあって、それはマッチの箱の側面に使われてるんだよ。
マッチ箱の横?あのザラザラしてるとこ?じゃあ、ぼくのお腹でマッチ擦ったら火がつく!?
つくわけないだろ!ペンタのお腹はただのふわふわだよ!火傷するだけだ!
そっかあ。じゃあ、リンって他に何に使われてるの?お魚にも入ってる?
そうそう!リンはお魚にもたくさん含まれてるし、植物が育つための肥料にもリンは欠かせないんだ。
へえー!じゃあ、ぼくがリン入り肥料をあげたら、ペンギンみたいなナスが穫れるかも!
ペンギンみたいなナスは難しいと思うけど、野菜は元気に育つだろうね。
そっかー。リンって体にも植物にも大事なんだね。ピーナッツじゃなくてよかった!
最初からピーナッツじゃないって言ってるだろ!ちゃんと覚えなさいよ、リンだよリン!