漫才『座頭市』

座頭市
なあペンタ、今日は時代劇の話でもしようか!座頭市って知ってる?
座頭市?知ってるよ!いつも目をつむって歩いてる人でしょ?眠いのかな?
いや眠いんじゃなくて、目が見えない設定なんだよ。盲目の剣客なんだ。
へえ!じゃあ、持ってる杖もただの杖じゃないんでしょ?中に秘密のおやつが!
おやつは入ってないよ!あれは仕込み杖といって、刀が隠されているんだ。
かっこいい!シュバッて斬るんだね!悪い人を懲らしめる!
そうだね。居合抜きっていう素早い剣術がすごいんだよ。
普段は何してるの?ずっと悪い人と戦ってるの?お疲れじゃない?
普段は按摩さんなんだよ。人の体を揉んであげたりしてるんだ。
あんまさん!じゃあ悪い人の肩を揉んで、油断したところをエイッて!
いやいや、按摩は普通にお仕事としてやってるんだってば。
座頭市といえば、やっぱり勝新太郎さんだよな。名優なんだ。
かつしんたろうさん?カツ丼が大好きな人?ぼくも好き!
食べ物の話じゃないよ!座頭市を長年演じたすごい俳優さんだって。
でもさ兄ちゃん、目が見えないのに強いって、本当は寂しいんじゃないかな…。
まあ、そういう影のあるところが座頭市の魅力でもあるんだけどね。
そうだ!ぼく、座頭市の真似する!目をつむって…兄ちゃんどこー?
危ないからやめなさい!周りをよく見て歩かないと!
大丈夫!この杖があれば!…あれ?これただの木の棒だ。
だから普通の棒だって言ってるでしょ!ちゃんと前見て歩きなさい!