漫才『アルゴン(Ar)』

アルゴン(Ar)
兄ちゃん!今日は空気について熱く語り合おうじゃないか!
空気?また急だな、ペンタ。まあいいけど。
空気の中にさ、なんかすごい隠れキャラみたいなの、いるんでしょ?アルゴン!
お、アルゴン知ってるのか!そう、空気中に3番目に多い気体だぞ。
えっへん!アルゴンって名前、かっこいいよね!なんか強そう!アルゴーン!
いや、名前の響きだけだよ。アルゴンは「怠け者」って意味のギリシャ語が由来なんだ。
えぇ!?怠け者!?じゃあ、空気の中でいつもゴロゴロしてるの?
そういうわけじゃないよ!他の物質とほとんど反応しない、安定した性質だからそう呼ばれるんだ。
反応しない?じゃあ、友達いないの?ぼっちなの?かわいそう!
友達とかそういう話じゃないんだって。その安定性が大事なんだよ。
へぇー!じゃあ、電球の中にいるって聞いたよ!ピカッと光るのを手伝ってるの?
光るのを直接手伝うわけじゃないけど、中のフィラメントが長持ちするように守ってるんだ。
守り役!かっこいいじゃん!じゃあ、溶接の時も?バーって火花から守る?
そうそう、金属が高温で空気中の酸素とくっついちゃうのを防いでるんだよ。
ふーん。他のものと反応しないなんて、ちょっとつまんない気もするけどなあ。
つまんなくないって!そのおかげで色々な所で活躍してるんだから。
空気の中に1%くらいしかいないのに、そんなにすごいの?
そう、約0.93%だけど、すごく役に立つ重要な気体なんだよ。
分かった!ぼくもアルゴンみたいに安定して、みんなを守るヒーローになる!
いや、ペンタの場合はまず落ち着くことから始めてみようか!