漫才『移動図書館』

移動図書館
ねえ兄ちゃん!さっきすごいもの見たんだ!走る本屋さん!
走る本屋さん?ああ、もしかして移動図書館のことかな?
いどうとしょかん!そう!バスみたいな車に本がいっぱい乗ってるやつだよ!
うん。図書館から遠い場所に住んでいる人のために、本を乗せて地域を回ってくれるんだ。
へえー!じゃあ、あの車、ボタンを押したらウィーンって変形して空を飛ぶの!?
飛ばないよ!あれは本を運ぶための車だからね。乗り物だよ。
そっかー!じゃあさ、中で本を借りたら、運転手さんが全部読んでくれるんでしょ?
読んでくれないよ!自分で好きな本を選んで、自分で読むんだよ。
えー、自分で読むの?この前借りた「ぐりとぐら」も自分で読んだよ。
うんうん、良い絵本だよね。どんなお話だった?
ぐりとぐらが大きな卵を見つけて、それで巨大な目玉焼きを作って宇宙人と食べた!
宇宙人!?出てこないよ!森の動物たちとカステラを食べる話でしょうが!
えー、カステラなの?目玉焼きのほうが美味しそうなのに…がっかりだよ。
がっかりって…まあ、想像するのは自由だけどね。本は大切に読んでよ。
わかった!じゃあ今度は移動図書館のアイスクリーム屋さんでソフトクリーム買う!
だから本屋さんだって!食べ物は売ってないの!ちゃんとお話聞いてた!?