漫才『目黒のさんま』

目黒のさんま
兄ちゃん!この「目黒のさんま」って、目黒で獲れたさんまのこと?
いや、そういうわけじゃないよ、ペンタ。落語のタイトルなんだ。
えー!じゃあ目黒でさんま釣りする話!?楽しそう!
違う違う。殿様がね、目黒で初めてさんまを食べる話なんだよ。
えー、殿様なのにさんま食べたことなかったの?もったいない!
そう!それが落語の面白いところ!庶民の味を知らない殿様がね。
でも城に戻ってから、さんまをもっと美味しくしたんだよね?
それが逆なんだ。料理人が脂を抜いたり骨を取ったりしちゃった。
えー!脂がおいしいのに!ぼく、がっかりだよ!
そう、それで殿様が「これでは目黒のさんまではない!」と怒るんだ。
目黒のさんまが食べたかったんだね!本物の!
そう、「さんまは目黒に限る」っていうのがオチさ。本物の味を知る面白さだよ。