漫才『闘牛の赤いマント』

闘牛の赤いマント
みんな、闘牛の赤いマントの名前知ってるか?あれは「ムレータ」って言うんだぞ!
ムレータ?なんか強そうな名前だね!やっぱり赤いから牛さんも怒っちゃうんだよね!
ペンタ、違うぞ。牛さんは色盲だから、赤色自体に興奮してるわけじゃないんだ。
ええー!そうなの!?じゃあ、なんで赤いの?サンタさんみたいに目立つため?
それはね、諸説あるんだけど、観客に牛の血が見えにくくするためって言われてるんだ。
なるほど!じゃあ、ぼくが赤い服を着てたら、牛さんと仲良くなれるってことだね!
いや、待て待てペンタ!そうじゃない!牛はひらひらする動きに反応してるんだから!
えー、じゃあ、ぼくの赤いパンツをひらひらさせても意味ないってこと?がっかり…。
いや、そもそも君は闘牛士じゃないし、パンツをひらひらさせなくていいから!
僕の夢が…。赤いマントのヒーローになりたかったのに…。
君はペンギンだろ?赤いマントをひらひらさせても飛べないし泳ぐだけだぞ。
闘牛は昔、宗教的な儀式だったんだ。娯楽じゃなかったんだぞ、ペンタ。