漫才『貫通』

貫通
ねぇ兄ちゃん!ぼく、今日すごい発見したんだ!
なんだ、ペンタ。また変なこと言い出すんじゃないだろうな?
もう、ひどいな!えっとね、貫通ってすごいんだよ!
貫通?急にどうしたんだ?
お腹がペコペコでね、ぼくのお腹の音が壁を貫通しちゃったんだ!
するわけないだろ。貫通というのは、物体があるものを通り抜けることだよ。
例えば、トンネルを電車が貫通する、とかね。
えー、ぼくのお腹の音じゃ、壁は貫通できないの?がっかりだよ…
残念ながら音波で壁を通り抜けるのは、相当大きな音じゃないと無理だ。
じゃあ、兄ちゃんのくしゃみなら貫通できるかな!?
それも無理だ。そもそも、くしゃみは物体じゃないし。
光は窓ガラスを貫通するし、水はフィルターを貫通する。色々な貫通があるんだ。